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 三田市民病院(現三田市民・済生会病院)で育児短時間勤務制度を利用した看護師の女性(48)が、不支給となった手当約16万円を市に請求した訴訟の判決が神戸地裁であり、寺本佳子裁判長は市に全額の支払いを命じた。11日付。手当算定の根拠となる「勤務を要する日数」をフルタイム職員と同一にした市の運用に対し、判決は「勤務者ごとに判断すべき」とした。

 問題となったのは、月額で支給される特殊勤務手当の一種「看護師業務手当」。市条例では、1カ月のうち特殊勤務に従事した日数が「勤務を要する日数」の2分の1に満たない時は、同手当を支給しない-とする。これに基づき、女性には2021年9月分~23年3月分の計16万3320円が支払われなかった。

 争点となったのは「勤務を要する日数」の解釈。判決によると、同病院は1週間の勤務を、フルタイム職員の場合は計38時間45分、育児短時間勤務職員は計23時間15分と定める。女性側はそこから、育児短時間勤務職員の「勤務を要する日数」はフルタイム職員の5分の3に当たる日数とし、女性の場合、不支給の期間も2分の1を超えていた-と主張した。

 一方の市側は、育児短時間勤務職員も「勤務を要する日数」はフルタイム職員と同じであり、女性は2分の1未満だ-と反論した。

 女性側は「地方公務員育休法が禁じる育児短時間勤務を理由とする不利益な取り扱いに当たる」と指摘。市側は「対象業務に一定の日数以上勤務した職員に報いるための手当だ」と正当性を訴えた。

 これに対し、寺本裁判長は「各職員の勤務形態に応じた所定勤務日数の2分の1以上の勤務によって一律の手当を支給することが手当の趣旨に反するものとは言えない」と判断した。

 市は判決を受け、「主張が認められず誠に残念。今後の対応は判決理由等を精査の上、適切に判断していく」とコメントした。