阪神・淡路大震災で壊れたおもちゃを展示する鈴原義経館長=赤穂市上仮屋北
阪神・淡路大震災で壊れたおもちゃを展示する鈴原義経館長=赤穂市上仮屋北

 赤穂市上仮屋北の赤穂玩具博物館に、阪神・淡路大震災で壊れた2体のロボットがある。約15年前に被災者から寄贈され、所蔵する計数万点のおもちゃの中でひっそりと展示されてきた。震災から30年の節目に合わせ、昨年末、地元の小学校で初めて披露。鈴原義経館長(52)は「自分なりの手段で子どもたちに震災を伝えたい」とする。(小谷千穂)

 昨年11月、城西小学校(同市城西町)。鈴原館長は児童らを前に、阪神・淡路で被災したロボットの過去を説明した。「君たちが持っているおもちゃも、地震が起きたらこのように壊れてしまうかもしれない。おもちゃどころじゃなく、自分自身も危険なんです」。子どもらは真剣な表情でロボットを見つめた。