人命救助で表彰された(左から)中本篤史さんと、深田サルベージ建設の船員ら=相生市役所
人命救助で表彰された(左から)中本篤史さんと、深田サルベージ建設の船員ら=相生市役所

 バイクの単独事故で海に転落した男性を救助したとして、兵庫県相生市は、赤穂高校3年の中本篤史さん(17)=相生市=と、海事企業「深田サルベージ建設」大阪支社の船員ら6人に、市の善行賞「コスモス賞」を贈った。西はりま消防組合(本部・たつの市)も感謝状を手渡した。

 相生市や同組合などによると、事故は4月24日午前7時半ごろ、同市野瀬の国道250号で発生。バイクが道路脇に衝突し、その勢いで運転していた60代男性が海に投げ出された。

 通学中だった中本さんは、岸壁に体を預けるような格好で海面に浮いている男性を発見。高さ約3メートルの岸壁から海に入り、男性が水没しないよう重みに耐えて体を支えた。

 深田サルベージの船員らも作業船で駆けつけ、協力して船上へ救助した。男性は骨盤や脚の骨を折る重傷を負って治療中だが、一命は取り留めたという。

 市役所での贈呈式で中本さんは「男性の首から上が海面に出ていて、いつ沈むとも知れなかった。『助けなあかんやろ』という気持ちだった。怖さやためらいはなかった」と振り返った。船員の東政行さん(48)は「春の朝はまだ海水が冷たい時期。けがの状態も大きかったので、命が助かってほっとした」と安堵(あんど)していた。(佐藤健介)