兵庫県道路公社の播但連絡道路管理事務所(同県福崎町)が発注した工事を巡る贈収賄事件で、県は20日、収賄などの罪で起訴された県土木部総務課主査の男(38)について県から同事務所への派遣を解き、懲戒免職にしたと発表した。同事務所の上司2人=いずれも県土木部から派遣=も管理監督責任を問い、戒告処分とした。
男は2014年に県に採用され、20年度から同公社に派遣されていた。起訴状などによると22年4月~23年9月ごろ、業者側から大阪や神戸などで飲食、宿泊など計57回の接待(計約86万円相当)を受けたとされる。今年3月には業者側に、播但連絡道路の修繕工事について、入札下限額の基準となる工事価格などを伝えたとされる。
県が今月17日、保釈された男に聴取したところ、起訴内容を認めて反省の意を示し、「業務で下請け業者と知り合い、飲食を重ねるごとに業者側が代金を支払うようになって感覚がまひしていった」などと話したという。
同公社は再発防止のため10月30日の入札から、開札直前に下限額を決める「ランダム係数」を導入したという。(金 慶順)