初めて日本シリーズを制した1985年はパレードが実施されなかったため、初の「日本一パレード」を神戸で披露した阪神。23日午前、出発点の東遊園地前に「六甲おろし」が流れ、虎党が熱狂した。選手会長の近本光司外野手(淡路市出身)はセレモニーで「市民、ファンの皆さんと喜びを分かち合えてうれしい」とあいさつ。出発した車両に乗り込み、穏やかな笑顔で応えた。佐藤輝明内野手(西宮市出身)も両腕を大きく上げて手を振り「ありがとう」と何度も呼んだ。
詰めかけたファンらは約30万人に。2003年の優勝パレードにも訪れ、三宮中央通りで最前列に陣取ったファン歴半世紀の会社員安積雅彦さん(65)=宝塚市=は「20年前は土砂降りだったが、いい天気でうれしい。まさか生きているうちに日本一が見られるとは思わなかった。甲子園で観戦すれば必ず勝ってくれる、本当に楽しいシーズンでした」と満足そうだった。