東京・丸の内を歩く人たち=11月
 東京・丸の内を歩く人たち=11月

 2026年度予算案は、与党になった日本維新の会が主張してきた高校の授業料や小学校給食の無償化が盛り込まれた。物価高に苦しむ子育て世帯への支援も充実。一方で、現役世代の保険料負担を軽減するために、高額療養費制度を見直し、高額な医療費を支払う患者の自己負担上限額を引き上げる。

 高校生の授業料は保護者の収入要件を撤廃した上で、私立の全日制高校で年45万7千円まで助成する。授業料以外でも、低中所得世帯を対象に学用品や修学旅行費などの負担を軽減。公立小学校の給食費については、児童1人当たり月5200円を支援する。

 子育て支援では、育児中のフリーランスや自営業者らの国民年金保険料を免除。3歳未満の未就園児を親の就労に関係なく預けられる「こども誰でも通園制度」も全国で展開し、育児の負担軽減につなげる。

 医療費の自己負担を抑える高額療養費制度を巡っては、自己負担する月々の上限額を引き上げる。一方で、治療を長期間続ける患者に配慮し、新たに年間の負担額に上限を設ける。