一本締めで金婚を祝う参加者たち=12日午後、姫路市神屋町、アクリエひめじ(撮影・辰巳直之)
一本締めで金婚を祝う参加者たち=12日午後、姫路市神屋町、アクリエひめじ(撮影・辰巳直之)

 結婚50年を祝う「金婚夫婦祝福式典」(神戸新聞社主催)が12日、神戸市北区や姫路市、豊岡市の兵庫県内3会場で開かれた。出席した夫婦は苦楽を共にした半世紀を振り返り、迎えた節目を喜んだ。

 1975(昭和50)年に婚姻届を出すか、挙式した県内在住の夫婦が対象。19、26日にある7会場と合わせ計2711組を祝う。姫路会場のアクリエひめじ(姫路市神屋町)には姫路市、市川、福崎、神河町から424組の申し込みがあり、283組が出席した。

 式典では、播磨国総社(同市総社本町)の西本和俊宮司による神事の後、神戸新聞社の高梨柳太郎社長があいさつ。ベトナム戦争終結や英エリザベス女王の初来日など、75年の出来事を紹介し、「この50年、言葉では表せない苦労もあったかと思う。その経験を次の世代や地域に伝えていただきたい」と祝辞を贈った。

 出席者を代表して謝意を述べた同市の尾上広和さん(76)は、隣の妻みや子さん(73)を見ながら「50年もいると、空気のように当たり前の存在になるが、いないとさみしい」と話し、「これからも健康に長生きできるよう、余生を楽しもう」と会場に呼びかけた。(橘高 声)