日本海のイカ釣り漁が最盛期を迎え、兵庫県北部の但馬地方で夏の風物詩「いさり火」が夜の海上を幻想的に彩っている。
漁船に搭載する発光ダイオード(LED)や白熱灯の集魚灯で、シロイカやスルメイカを釣り上げる。香美町香住区の余部沖では、夕方に近隣の港を出た船が続々と集結。互いに距離を取っていかりを下ろし、日没から深夜まで白やオレンジの光が輝く。
6、7年前からシロイカ釣りが人気で、香住でも京阪神からの釣り客を乗せる遊漁船が増加。香住で釣具店を営む上田省三さん(77)の船は珍しい青色の光で、週末は常連客を乗せて沖へ出る。「今年は大きな群れが来ておらず、釣果にもむらがある」と話した。
イカ釣り漁の最盛期は8月末ごろまで。(長谷部崇)