定例会見で辞職を否定する斎藤元彦知事=10日午後、兵庫県庁
定例会見で辞職を否定する斎藤元彦知事=10日午後、兵庫県庁

 兵庫県の斎藤元彦知事らを告発する文書を作成した元西播磨県民局長の男性(60)が死亡した問題で、県職員労働組合(県職労)から事実上の辞職要求となる申し入れを受けた斎藤知事は、10日午後の定例会見で辞職を否定した。「私自身が生まれ変わって職員の皆さんとの信頼関係を再構築していくことが、私の大きな責任」などの説明を繰り返した。会見での主なやりとりは次の通り。

 ■「県政を進めることが責務」と辞職否定

 -県職労から「責任ある対応を」という事実上の辞職要求の申し入れが出された。それに対する回答は

 「組合からの申し入れは大変重く受け止めている。責任ある対応として、百条委員会や第三者機関の調査を通じて文書問題の対応をしっかりやっていく。並行して、時間はかかるかもしれないが、職員との対話などを通じた信頼関係の再構築を進め、県政を立て直すことが知事としての責任の果たし方だと思う」

 -県職労の執行委員長は「最大限の責任ある対応」について辞職も含む趣旨を否定しなかったが、「最大限の責任」は辞職ではないということか

 「県政の信頼回復を含め、職員が安心して働ける職場環境の整備をということも文言として書かれている。職場環境をより良いものにしていくことに全力を挙げていきたい」

 -辞職の要求とは受け取らなかったということか