「知事を支えきれなかった」と涙ぐむ片山安孝副知事=12日午前、兵庫県庁(撮影・長嶺麻子)
「知事を支えきれなかった」と涙ぐむ片山安孝副知事=12日午前、兵庫県庁(撮影・長嶺麻子)

 「悔しゅうてしゃあない。一生懸命やってる知事を支えられなかった」。12日に辞表を提出した兵庫県の片山安孝副知事は、会見で涙ながらに声を震わせた。斎藤元彦知事にも辞職を進言してきたが、聞き入れられず、県政の混乱が続く中で、最側近が県庁を去ることに。知事の責任を問う声が高まっている。

 「一緒に辞職しませんか」。県職員労働組合から事実上の辞職要求を受けた翌日の11日午後、片山氏は斎藤知事にこう提案した。だが知事は「任期を全うしたい」と応答したという。

 会見では、涙を浮かべてその様子を振り返り、知事から慰留と感謝の言葉があったとした。そして「申し訳ない。自分の能力がなかった」と声を振り絞った。