東日本大震災の被災地では遺族らが早朝から海岸を訪れ、朝日が水面を照らす中、大切な人を悼んだ。「寂しさがなくなったわけではない」。宮城県名取市閖上地区の慰霊碑を訪れた仙台市の保険業加藤美枝子さん(75)は夫ら家族3人を亡くした。「震災を忘れたことはないが前に進むしかない。3人には見守ってほしい」と手を合わせた。
岩手県釜石市鵜住居地区の追悼施設「釜石祈りのパーク」。高齢女性は津波で親戚7人が流され、一部は行方不明のまま。「何年たっても、見つかってという気持ちは変わらない」と涙ぐんだ。
津波で町職員ら43人が犠牲になった宮城県南三陸町の旧防災対策庁舎は、むき出しの赤い鉄骨やひしゃげた外階段が照らし出されていた。津波が押し寄せた当時、庁舎にいた職員及川明さん(63)は、亡くなった同僚に「見守っていて」と心の中で声をかけた。
福島県富岡町の海岸には、トランペットの音色が響いた。千葉県松戸市からの応援職員として同町役場で働く福田純也さん(30)が午前6時ごろ、「花は咲く」などを演奏した。























