兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)は5日、告発文作成者の元西播磨県民局長を懲戒処分にした県の内部通報を巡る対応と、知事が企業からの贈答品を受け取った疑惑に関して証人尋問を実施した。
告発文書で斎藤知事とともに、疑惑が指摘されている産業労働部長が初めて証言する。告発文書で県内企業から高級コーヒーメーカーなどを受け取っていた疑惑について、知事からの指示は否定しているものの、「県内企業の製品を知事にPRしてもらうためだった」と受領は認めている。
尋問が予定されていた前総務部長は「殺害や身体に危害を加える予告があった」として安全面の懸念と心身の不調を理由に欠席した。
両部長は3年前の知事選で事前運動に関わった疑いのほか、調査で得た元県民局長の個人情報を漏らした守秘義務違反の疑いも持たれている。
5日の予定は次の通り。
午前10時~11時半=上智大教授(参考人聴取)
午後1時~同50分=県の特別弁護士
午後2時~同50分=産業労働部長
午後3時~同50分=県内企業関係者(非公開)
午後4時10分~同5時=県職員(非公開)
午後5時10分~同6時=前総務部長
【午後6時半】奥谷委員長による記者会見がスタートする。
【午後6時2分】百条委が閉会。理事会で次回以降の運営について協議する。
【午後4時半ごろ】県の一般職員が出頭。この尋問も非公開で、議会棟の一部が立ち入り禁止となった。
【午後3時20分】企業関係者が贈答品疑惑について証言する。尋問は非公開で行われた
【午後3時】原田部長は、文書内容に産業労働部関係のことが多く含まれていたため3月21日の協議に呼び出されたといい、片山元副知事ら4人とともに知事室に入った。その時の斎藤知事の様子について「比較的落ち着いていた。『何の目的だろうな』という話はしていた」と振り返った。
贈答品疑惑については、高級コーヒーメーカーを製造する加西市の企業を視察した際、斎藤知事が製品を見ながら「コーヒー、好きなんです」と発言し、企業側が提供を申し出たが、「個人でもらうことはできないと断った」と説明した。
一方で、知事が帰った後に企業側と話し合い、「知事は就任当初から地場産品をPRしたいと言っていたので、受け取ってもらえるのではと思った」と県に送るよう依頼したと明かした。
同席した藤原正廣・県特別弁護士がたびたび原田部長に助言しようとして、奥谷委員長からたしなめられる場面もあった。
【午後2時20分】原田剛治産業労働部長が証言台に立つ。藤原弁護士同様、証人保護のため、周囲についたてが立てられ、傍聴席やインターネット中継では顔が見えないよう配慮がなされた。
原田部長が県警の事情聴取を受けたことを念頭に、奥谷委員長は「記憶があるのに覚えていないと答えた場合、虚偽であると判断する可能性がある」とくぎを刺してから尋問を開始した。原田部長には弁護士が同席した。
原田部長は、県が文書を把握した直後の3月21日、自身と片山安孝副知事(当時)、前理事、前総務部長の4人で協議した場面について語り、「(文書の)出所とともに、文書の内容(の事実関係)を押さえておかないといけないよね、という話し合いをした」と振り返った。
【午後1時】休憩後の再開。証人保護のため、証言台の周りについたてが立てられ、兵庫県が契約する特別弁護士藤原正広弁護士が会場に入室する。「告発文書の真実相当性がない」と県が判断するに当たって、法的助言を求められた藤原弁護士は、「居酒屋で聞いた話は信頼に足る情報源とは言えない」と語った。
【午前10時過ぎ】元朝日新聞記者の奥山俊宏・上智大学教授が参考人として招致される。奥山教授は告発文書を作成した元西播磨県民局長を公益保護の対象とせずに懲戒処分をした県の対応について「公益通報補保護法に違反している」と見解を示した。
【知事告発文書問題特集ページ「揺れる県政」】こちら
【兵庫県議会百条委員会ライブ中継】こちら
























