失職前最後の登庁となった斎藤元彦知事=27日午前、神戸市中央区、兵庫県庁(撮影・長嶺麻子)
失職前最後の登庁となった斎藤元彦知事=27日午前、神戸市中央区、兵庫県庁(撮影・長嶺麻子)

 兵庫県議会で不信任決議を受け、30日付で失職して出直し選挙に立候補すると表明した斎藤元彦知事は27日、失職前最後の登庁に臨んだ。報道陣の取材にも応じ、「県政がこういう状況になったことへのおわびを伝えたい」などと県民、職員らに対する謝罪を述べる一方、大きな決断を経て吹っ切れたような表情も見せた。

 27日午後には、幹部職員との政策会議に出席する予定。知事として最後の業務に当たる意気込みを問われ「3年間全力で仕事をした。いろいろな人に改めて感謝を申し上げたい」と口にした。一方で「これまでの県政を引き続きやらせてほしいと、一人でも多くの県民に伝えたい」と訴えた。

 不信任決議は19日に全会一致で可決された。斎藤知事は失職を表明した26日の会見で「県議会を解散せず、次期知事選に臨みたい」と表明していた。

 県議会最大会派の自民党県議団は27日午前、知事選候補者の検討会を開き、対応を協議した。これまでに県幹部や官僚ら複数に立候補を打診したが固辞され、人選が難航している。(門田晋一、金 慶順)