女性起業家や起業に興味のある女性らを支援する神戸市の事業「S-Wing!」2期のファイナルピッチイベントが、神戸市中央区の起業プラザひょうごであった。約45人が半年間の支援プログラムに参加して事業計画をつくり、事前審査を通過した14人が発表。コミュニティーサイト「ウィメンズ・メタバース・ネットワーク管理人」の豊永真由美さん(西宮市)が最優秀賞に選ばれた。
S-Wing! は神戸市事業事務局が企画し、参加者が専門家や先輩起業家の助言を得ながら、事業を考えて効果的に進めることを目指す。今回の発表イベントが集大成の場となる。
豊永さんは、定年後にセカンドキャリアを模索する女性に対し、メタバース上で支援プログラムを提供するという事業計画を発表。「メタバースは年齢を問わずに活躍できる場所。増加する定年女子に次の筋道を用意できるようスピード感を持って事業化に動いていきたい」と笑顔で話した。
審査員代表を務めた株式会社ファーストブランド(大阪市北区)の河本扶美子社長は「スケールできるビジネスモデルを熟考すれば、事業がもっと伸びる。収支計画は何千万ではなく、何十億、何百億の規模で考えてほしい」と講評した。
終了後の懇親会では、1期の卒業生や、起業家支援を行う団体のメンバーら約40人で交流した。神戸市経済観光局の瀬合達也副局長は「起業家として一歩を踏み出す女性が出てきた。多様な人材が活躍できる社会の実現に向け、引き続き後押ししたい」と語った。