過酷な避難生活などによって命を落とす「災害関連死」が、阪神・淡路大震災(1995年)で初めて認められて以降、認定者はこの30年間で5300人以上に上ったことが、神戸新聞社の調べで分かった。南海トラフ巨大地震では7万人を超えるとの推計もある。被災後の厳しい生活環境をどう改善し、死のリスクを軽減していくか。国をあげての対策が急がれる。
阪神・淡路では、避難所で体調を崩して亡くなる人が相次いだ。そのため、震災との因果関係が認められたケースに災害弔慰金を支給する仕組みができ、「関連死」の概念が生まれた。
被害の大きい「特定非常災害」に指定された阪神・淡路など8災害を調べたところ、関連死と認定された人は計5392人。8災害以外にも認定はあり、実際はさらに多くなる。