神戸新聞NEXT
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 神戸マラソン実行委員会は28日、総会を開き、2025年大会(11月16日実施、神戸新聞社など主催)の新コース案を明らかにした。神戸市役所前をスタート地点に、大会創設以来初めて、ゴールを神戸ハーバーランド(神戸新聞社本社付近)とする。折り返し地点は明石市の大蔵海岸公園に移す。全体の起伏を少なくして好タイムが出やすくし、明石海峡大橋の眺めなどコースの魅力向上も図った。

 大会は、阪神・淡路大震災で寄せられた国内外からの支援への気持ちを発信するため、11年に「感謝と友情」をテーマとして創設。大会ごとにコースの微修正はあったものの、明石海峡大橋付近を折り返し地点とし、神戸・ポートアイランドを終着点としてきた。ポートアイランドに向かう浜手バイパスの急坂や神戸大橋は「終盤の難所」としてコースの特色の一つとなっていた。

 新コース案では終盤の難所が外れたことで、全体の高低差はこれまでより20メートルほど低い約10メートル。トップランナーたちはスピードを生かしたラストスパートが可能になり、市民ランナーも好タイムが期待できる。ゴールをウオーターフロントエリアとすることで、周辺のにぎわいや経済効果も見込んでいる。折り返し地点となる大蔵海岸公園からは明石海峡大橋全体を眺めることができる。

 今後、日本陸連公認コースとして実測を重ね、最終決定するため、一部区間では変更の可能性があるという。松本俊裕・実行委会長は「個人的には優勝タイムが2時間5分から同8分程度になるようなトップレベルの大会を目指したい」と話した。(鈴木雅之)