阪神・淡路大震災の犠牲者数を誤って発言したことについて陳謝する兵庫県の斎藤元彦知事=29日午後、県庁(撮影・風斗雅博)
阪神・淡路大震災の犠牲者数を誤って発言したことについて陳謝する兵庫県の斎藤元彦知事=29日午後、県庁(撮影・風斗雅博)

 兵庫県の斎藤元彦知事は29日、阪神・淡路大震災から丸30年の直前に開かれた定例会見で、犠牲者数を「4600人を超える方々」と誤って発言したことについて「言い間違いで率直におわびしたい。大変申し訳ない」と謝罪した。県のホームページの会見録では「6400人を超える」に訂正されている。

 斎藤知事は15日の定例会見で、記者から震災30年を迎えるに当たっての思いを聞かれ、手元のタブレット端末を見ながら「犠牲となられた4600人を超える方々のご冥福をお祈りする」と発言。29日の会見でこのことを指摘されると「読み間違え、言い間違えだった」と述べ、犠牲者数が頭に入っていなかったわけではないと釈明した。

 また、亡くなった竹内英明前県議(50)がネット上で受けていた誹謗中傷などを巡り、24日の県・市町懇話会で、県市長会長の酒井隆明・丹波篠山市長から県としての調査を求められた点についても質問が出た。

 斎藤知事は「亡くなった理由は極めてプライベートな部分に踏み込むセンシティブなもの。県は当事者ではないため、個々の投稿について発信者の特定や投稿内容のファクトチェックをする権能がない」と否定的な見解を示した。