取材に応じるナイジェリア出身のエマさん(仮名)=1月23日
 取材に応じるナイジェリア出身のエマさん(仮名)=1月23日

 日本で育ったにもかかわらず、両親に在留資格がないばかりに「非正規滞在」扱いとなった外国籍の子どもが、将来への展望を描けず苦悩している。衆院選では自民党が「不法滞在者ゼロ」を掲げ、参政党も取り締まり強化を主張。選挙結果次第では風当たりがさらに強まる恐れがある。

 「不法滞在者なの?」。ナイジェリア出身の高校3年エマさん=仮名=は昨年末、友人の言葉に衝撃を受けた。「在留資格のない外国人は悪」という考えが周囲で根付きつつあるのを肌で感じる。「悪意なく深く考えずに使っているのが怖い」

 小学生の時に両親と来日。数年後に両親の在留資格がなくなり、一家は「仮放免」の状態が続く。就労できず、食事は支援者に分けてもらったカップ麺が中心だ。

 専門学校や大学へ進学すれば「留学」の在留資格を得られる可能性があるが、仮放免だと伝えると数校から受験を断られた。

 銃声が響く母国に戻ることは現実的ではない。日本では、早々に進路を決め、卒業旅行の話で盛り上がるクラスメートの姿に「こんなにも人生が違うのかと絶望している」と吐露した。