規模を縮小し、移転することが決まっている姫路市立動物園=姫路市本町
規模を縮小し、移転することが決まっている姫路市立動物園=姫路市本町

 世界文化遺産・国宝姫路城(姫路市本町)内にある市立動物園の移転が進まない。市は昨年6月、城外に移すことを決めたが、新施設は現在よりも規模が小さくなる見込みで、飼育できない動物の引き取り手などを探す必要があるためだ。各地にある「お城の動物園」は近年、文化財保護などを理由に次々と姿を消しているが、閉園までに約40年を要した例もある。(井上 駿)

■ライオンなど大型動物は高齢で、引き取り手見つからず

 「ヒグマやライオンなど高齢の大型動物や、サルなど群れで行動する動物は、受け入れ先を見つけるのが難しい」。昨年12月の市議会経済観光委員会で、議員から動物園移転の状況を尋ねられた担当局長は苦しい答弁を重ねた。