核兵器を搭載していない証明書の提出を外国艦船に求める「非核神戸方式」を採る神戸港に、証明書未提出のまま神戸市から入港許可を得て、停泊していた米海軍の掃海艦「ウォーリア」が26日、出港した。
米海軍などによると、ウォーリアは全長約70メートルの木造艦で、90人以上が乗艦。24日に入港し、休息と補給のため、摩耶埠頭(神戸市灘区)に3日間停泊した。
在大阪・神戸米国総領事館によると、乗組員は神戸市の関係者との夕食会、能登半島地震で損傷した工芸品や写真の修復ボランティアを実施。神戸港震災メモリアルパーク(同市中央区)も訪れ、阪神・淡路大震災の被災状況を学んだ。また海上自衛隊を交えたミーティングも行ったという。
市によると26日午後6時に出港予定だったが、時間を切り上げ午後1時ごろに神戸を後にした。
久元喜造市長は26日の定例会見で、今後の対応を問われ「核兵器が搭載されていないことを確認するのが大事。基本的には非核証明書の提出を求める慣例を踏襲しながら、個別に判断していく」と述べた。(門田晋一、斉藤正志)