県立加古川医療センター=加古川市神野町神野
県立加古川医療センター=加古川市神野町神野

 兵庫県立全10病院が2年連続の赤字となる問題で、専門家による経営対策委員会が27日、報告書をまとめた。同委員会は加古川医療センター(加古川市)、淡路医療センター(洲本市)、がんセンター(明石市)の3病院で、入院病棟計130床を休止することなどを提言。県は提言を原則そのまま実行に移す方針で、地域に必要とされる診療機能は維持しつつ、過去にない固定費の削減に着手し、赤字解消を目指す。(霍見真一郎)

■新病院は病床減で開院

 県病院局によると、はりま姫路総合医療センター(姫路市)や尼崎総合医療センター(尼崎市)など直営10病院が、急激な物価高騰や人件費増を理由に経営が悪化。2023年度に91億円の経常赤字となり、24年度はさらに赤字幅が129億円に広がると見込む。