「訪れた人がぬくもりを感じられる商店街になれたら」。笹倉鉄平さんの作品「カダケス2010」のシャッター前で思いを語る中野レンガ坂商店会の岡田俊彦会長=東京都中野区
「訪れた人がぬくもりを感じられる商店街になれたら」。笹倉鉄平さんの作品「カダケス2010」のシャッター前で思いを語る中野レンガ坂商店会の岡田俊彦会長=東京都中野区

 石畳の坂道が続き、その両側に並ぶ店舗の幻想的なライトアップ。まるでヨーロッパの街中を歩いているような気分になる路地が東京都中野区にある。雰囲気を引き立てるのが、店のシャッターにあしらわれた丹波市出身の画家、笹倉鉄平さん(70)の作品だ。「光の情景画家」と称されるぬくもりのある柔らかな色彩が、安らぎの空間を演出している。(名倉あかり)

柔らかな色彩、安らぎの空間

 JR中野駅南口にほど近い「中野レンガ坂」。砂利とアスファルトが混在するでこぼこ道に店主らがれんがを敷き、2002年に命名した。約100メートルの坂には現在、洋食店やスペインバル、バーなど約50店舗が軒を連ねる。「おしゃれな飲み屋街」として地域住民らから愛されている。