2020年6月、宝塚市の民家で男女4人がクロスボウ(ボーガン)で撃たれて死傷した事件で、殺人などの罪に問われた無職野津英滉被告(28)の裁判員裁判が2日、神戸地裁であった。2回目の被告人質問が行われ、検察官や裁判員から事件当日の様子や家族関係に対する質問があり、終始うつむきながら語った。
主な内容は以下の通り。
■事件当日について
-祖母を殺害したのは午前5時ごろ。部屋で寝ている状態で側頭骨を撃てないから、横を向くのを狙っていたのか
「そうですね、そのタイミングを狙って」
-午前5時ごろにトイレに行く音が聞こえたのか
「はい」
-あなたと祖母との距離は
「2、3メートルもないぐらいでしょうね」
-遺体をベッドの下に隠したことに間違いない
「はい」
-弟は部屋で寝ていた
「そうですね」
-なぜ、洋室に入って撃とうと思わなかったのか
「物音がする、気配で起きると思った」
-いつ犯行に及ぼうと思ったのか
「歯磨きで洗面台に立っている時。位置関係からやりやすいと思った」
-どういう位置関係だからやりやすいと思った
「左斜め後ろから狙える」
-弟は2時間くらい床に倒れていたが、なぜ遺体を動かさなかったのか
「母を殺すために有利だからです」
-どういうことか
「母が来た時に、倒れている弟に目がいって横を向くはずだと思った」
-母を撃った後、遺体をリビングに移動させたのはなぜか
「邪魔だった」
-なぜ邪魔だった
「逮捕された時のために、服とか荷物をかばんにまとめるための荷造りに邪魔だった」
■凶器について