20日投開票された参院選で、兵庫県選挙管理委員会などで集計や作業のトラブルがあった。県選管では県内市区町からの報告に全国共通の新しいオンラインシステムを利用したが、操作ミスなどが相次ぎ、選挙区の開票が確定したのは当初見通しから4時間遅れた。
県選管は選挙区、比例代表とも開票状況を1時間ごとに発表する予定だったが、選挙区は20日午後10時40分に第1報を出した後、第2報は21日午前3時で、同2時の見込みだった確定は同6時にずれ込んだ。比例代表も20日午後11時と21日午前0時の発表以降、午前9時45分の最終発表まで途中経過を公表できなかった。
県選管はこれまで、各市区町の選管からメールなどで開票状況の報告を受けていた。新システムは画面上で状況を確認できるが、開票作業が各地で始まった直後から操作の誤りや入力された数値の訂正などが相次ぎ、作業がずれ込んでいったという。
10、16日のリハーサルでは大きなトラブルはなかったといい、県選管の担当者は「今後、システムを適切に運用できるよう検討していきたい」とした。
県選管によると、加古川市で国内投票者数の誤りがあり、丹波市で在外投票の二重計上があったという。
また伊丹市では、兵庫選挙区の投票者総数に対して投票数が1票多いトラブルが発生。確定の発表が2時間遅れ、比例代表の確定もずれ込んだ。同市によると、端数の集計で判明し、端数分を数え直したが一致しないため、「持ち帰り票」として1票分を減らして計上した。投票所での二重交付や登録漏れの可能性が考えられるといい、今後詳細を調べる。(門田晋一、久保田麻依子)
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