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 遺産分割のために預かった約9500万円を返還しなかった疑いがあり、兵庫県弁護士会の調査にも応じなかったとして、同会は4日、神戸市中央区に事務所を置く男性弁護士を懲戒手続きにかけたと発表した。手続き開始時点で公表したことについて、同会は「同様の事件が発生し続けてはならず、被害拡大防止のため」としている。

 同会によると、遺言執行者として約9500万円を預かっている男性弁護士と連絡がとれなくなり、返還にも応じないという内容の懲戒請求が5月に相続人らから出された。同会が通帳の提示などを求めたが、応じなかったという。

 事案公表のため、同会が7月に設けた意見陳述の期日に男性弁護士は欠席したが、「預かり金の返還を進めており、弁護士の協力を得ながら整理作業を進めている」という内容の書面を送ってきたという。同種事案の問い合わせは県弁護士会TEL078・341・7061