北播磨総合医療センター企業団(小野市)は7日、運営する同医療センターで2014年7月、急性気管支炎で入院した生後1カ月半の三木市内の女児に、重い脳障害が残る医療事故があったと発表した。同企業団は両親らに解決金1200万円を支払い、和解した。
同企業団によると、投薬や水分補給に用いるナトリウム濃度の低い輸液を投与したが、量が多すぎて血液中のナトリウム濃度が低下。補正するためにナトリウムを投与したところ、脳細胞に障害が起き、重い後遺症が生じた。
両親は19年4月、医療行為で女児に重い脳障害が残ったとして、損害賠償を求めて神戸地裁に提訴。同センター側は「医療行為と後遺症の因果関係が認められない」と反論していた。
地裁が今年2月に和解勧告し、双方が受け入れたため、同企業団は6月、解決金として1200万円を両親側に支払った。
同企業団は、9月開会の企業団議会定例会で、和解に関する専決処分を報告する。(小西隆久)