小磯良平「日本髪の女」(韓国国立中央博物館提供)
小磯良平「日本髪の女」(韓国国立中央博物館提供)

 神戸市立小磯記念美術館は26日、長らく所在不明で、2008年に韓国で見つかった小磯良平(1903~88年)の絵画を、26年1月10日~3月22日開催の特別展「小磯良平展-幻の名作《日本髪の娘》」(神戸新聞社など主催)で展示すると発表した。「幻の名画」が、90年ぶりに里帰りする。

 公開されるのは、「日本髪の娘」(35年)。モダンな着物に、かつらをつけた女性を描いた100号の大作で、「第二部会展」に出品後、長らく所在が不明となっていた。

 2008年、韓国国立中央博物館が李王家美術館のコレクションに同作が含まれていることを確認し、韓国で展示。同館に小磯記念美術館が働きかけ、日本での展示が実現することになった。同館の岡泰正館長は「小磯芸術の愛好家にとって、大きな喜びとなる。新たな視点で作品群を捉え直す機会にしたい」としている。

 同館TEL078・857・5880(津田和納)