長距離を旅するチョウとして知られるアサギマダラが、神戸市灘区の摩耶山天上寺に飛来している。好物のフジバカマの周囲を軽やかに舞い、山上に本格的な秋の到来を告げている。
広げた羽は10センチほどで、半透明なあさぎ色(青緑色)の模様がある。春から夏に涼しい北方で過ごし、秋になると沖縄・南西諸島や台湾へと南下していく。
フジバカマが増えた15年ほど前から、秋になると境内で飛び回るようになり、今年は9月下旬に初飛来。同寺の伊藤浄舟副住職(50)は「小さな命が旅する姿に生きる力を感じてほしい。触れずに温かく見守って」と話していた。
拝観時間は午前9~午後5時。摩耶山天上寺TEL078・861・2684(風斗雅博)