SNS旋風が起きた兵庫県知事選。各地の街頭演説会場でスマホが林立した=2024年11月16日、神戸市中央区
SNS旋風が起きた兵庫県知事選。各地の街頭演説会場でスマホが林立した=2024年11月16日、神戸市中央区

 昨年の兵庫県知事選では交流サイト(SNS)が候補者の活動や政策発信の有力なツールになった。有権者同士の議論の場になる一方で、X(旧ツイッター)やユーチューブは過熱し、真偽不明の情報も広がった。兵庫と宮城の二つの知事選のデータを比較した。

 SNS解析ツール「ソーシャルインサイト」で選挙期間中のXの投稿を分析すると、「兵庫県知事選」を含む投稿数は約60万回で、「宮城県知事選」の約17万回とは3倍以上の開きがあった。

 兵庫県知事選で目立ったキーワードの一つがいわゆる「既得権益」だ。県市長会の有志22市長が稲村和美氏の支持を表明した日には約7万回に達し、22市長を「既得権益」、会見を報じた報道機関を「偏向報道」とする批判があふれた。