赤穂大石神社に参拝をする上川隆也さん=赤穂市上仮屋(Elenish提供)
赤穂大石神社に参拝をする上川隆也さん=赤穂市上仮屋(Elenish提供)

 12月から全国6カ所で上演される舞台「忠臣蔵」で、主演の大石内蔵助役を務める俳優の上川隆也さんが、兵庫県赤穂市内の忠臣蔵ゆかりの地を訪れた。上川さんは「赤穂の人がいかに四十七士を大事にしているのかが伝わった。きょうの経験が間違いなく役作りの基盤になる」と語った。

 舞台「忠臣蔵」は、赤穂藩主・浅野内匠頭のあだ討ちを果たすため、四十七士が吉良邸へ討ち入るまでの人間模様をアクションとともに描いた作品。内蔵助の妻りく役は藤原紀香さん、吉良上野介役は高橋克典さんが演じる。来年1月24~27日には梅田芸術劇場(大阪市)メインホールで上演される。

 上川さんは11月7日、赤穂大石神社(赤穂市上仮屋)に参拝した後、境内にある義士資料館を見学。内蔵助が持っていた刀や討ち入りで使った道具などを見て回った。四十七士の墓がある花岳寺(同市加里屋)にも参拝した。

 初めて赤穂を訪れたという上川さんは、墓石に刻まれた戒名に「刃」の字が入っていることに触れ「死後も刃の文字を背負っていることに重さと覚悟を感じた」と話し、「忠臣蔵の物語を知らない人にも何かを感じ取ってもらえるような芝居をしたい」と意気込んだ。(橘高 声)