パリ五輪のレスリング男子で金メダルに輝いた日下尚を鍛え上げた日体大の松本慎吾監督=神戸市内
パリ五輪のレスリング男子で金メダルに輝いた日下尚を鍛え上げた日体大の松本慎吾監督=神戸市内

 心から感謝していることが分かる言葉だった。パリ五輪のレスリング男子グレコローマンスタイル77キロ級王者、日下尚(23)=三恵海運=は金メダルを手にした直後、「松本先生の話をされると、涙腺がゆるくなってしまう」と口にした。6年間、全体練習とは別に朝と昼に胸を貸し続けてくれた、母校日体大の松本慎吾監督(46)のことだ。