初優勝を果たし、喜ぶヴィクトリーナ姫路の選手ら=21日午後、大阪市港区、Asueアリーナ大阪(撮影・斎藤雅志)
初優勝を果たし、喜ぶヴィクトリーナ姫路の選手ら=21日午後、大阪市港区、Asueアリーナ大阪(撮影・斎藤雅志)

 バレーボールの全日本選手権は21日、大阪市のAsueアリーナ大阪で女子の決勝があり、ヴィクトリーナ姫路が3-2でSAGA久光スプリングスに競り勝ち、初優勝を飾った。2016年に国内初のプロチームとして発足して以来、初のタイトルを獲得した。

 姫路は0-2で迎えた第3セットに、ともにパリ五輪日本代表の井上愛里沙、宮部藍梨(尼崎市出身)らの得点で盛り返すと、そのまま3セットを連取して逆転した。

 18年に当時のVリーグ2部(V2)に参戦し、翌年に1部昇格。23年春のV2降格決定後、女子オランダ代表などを率いたアヴィタル・セリンジャー監督を招き、宮部、井上らを軸に昨季のV2を全勝で制した。今季は新たに創設された国内最高峰のSVリーグで上位を争う。

 母体企業を持たないクラブチームの全日本選手権制覇は現行制度になった1984年以降、男女を通じて初めて。企業主体のチームが席巻するバレーボール界に新風を吹き込んだ。(有島弘記)

【ヴィクトリーナ姫路】 2016年、日本初のプロバレーボールチームとして発足。18年に前身のVリーグ2部(V2)に参戦し、翌年にV1昇格。V2に降格した昨シーズンは全勝優勝を飾り、SVリーグの参入に花を添えた。パリ五輪に出場した宮部藍梨(兵庫県尼崎市出身)、井上愛里沙が在籍する。