ラグビー・リーグワン1部第5節最終日の19日、コベルコ神戸スティーラーズは本拠地のノエビアスタジアム神戸(神戸市兵庫区)で浦安D-Rocksと対戦し、50-22の今季最多得点で2勝目を挙げた。17日で阪神・淡路大震災から30年となった神戸の地で、観客の声援に応えた。
神戸の選手たちはこの日、神戸・三宮の東遊園地で開かれる追悼行事「1・17のつどい」の明かりなどを表現した、特別なジャージーを着用。2003年に前身のトップリーグが始まって以降、登録ジャージー以外を着ての公式戦は初めてだった。
試合は前半、神戸が先制する。開始3分、ロックのレタリックがトライに成功。一時同点とされたが、CTBラウマペ、WTB松永の連続トライなどで22-7とし、その後トライ1本を決められたが、前半終了直前にSOガットランドが奪い返し、29-12で折り返した。
後半は劣勢からスタート。開始3分にトライを許すと、15分にPGを決められ、1トライ1ゴール差に迫られた。神戸はスコアできないまま迎えた20分、松永がラインアウトの展開からトライを奪うと、ガットランドが難しい角度からのゴールを決めて36-22。さらに8分後、松永がハットトリックとなるトライを挙げ、勝利を決定づけた。
この試合は「神戸新聞デー」として開かれ、チームの前身の神戸製鋼と東日本大震災を経験した新日鉄釜石(現日本製鉄釜石シーウェイブス)のOBによるトークショーを開催。災害時に必要な動きを学ぶ「防災スポーツ」の体験会や阪神・淡路の写真パネルの展示などもあった。
この日、選手が着用したジャージーは直筆サインを入れ、チャリティーオークションに出品。収益はNPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯り(HANDS)」に寄付される。詳しくはチームの公式ウェブサイトへ。