但馬

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(河合美智子さん撮影)
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(河合美智子さん撮影)

 2018年10月19日は移住記念日。あっという間の4年だった。後悔はこれっぽっちもない。あ、「もっと早く来ればよかった」とは思う。豊かな自然と但馬の人の優しさに惹(ひ)かれての移住だったが、それも15年10月、出石永楽館で行われた「歩く人。」というたった一日だけのイベントに参加しなかったら知らないままだったのだから、縁というのは面白い。

 永楽館に足を踏み入れた時の感動は今でも鮮明に覚えている。澄み渡った空気に一瞬で包まれ、魂が浄化されるようだった。これは大袈裟(おおげさ)でも何でもなく、今でも訪れるたびに感じることだ。永楽館は1901(明治34)年に建てられ、近畿地方に現存する最古の芝居小屋だ。今年で121年、当時でも114年が経過していた。古い建物というのは、見えない澱(おり)のようなものが溜(た)まっていて何だか重苦しい空気を醸し出すものと思っていたのだが、この気持ちよさは一体何だろう。珍しい舞台上にある楽屋で開演を待ちながら「このまま帰りたくない」と思ったのが移住の一番の決め手だった。

 「いつ来てもええなぁと毎日おる自分でも思う」という館長の赤浦毅さんに話を聞いた。すると、永楽館には奇跡がいくつも重なっていたことが分かったのだが、続きはまた次号で。

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