水陸両用のアウトドア車いすで森林を散策する河合美智子さん=豊岡市日高町(全但バス但馬ドーム提供)
水陸両用のアウトドア車いすで森林を散策する河合美智子さん=豊岡市日高町(全但バス但馬ドーム提供)

 樹木医でもある、全但バス但馬ドームの小野山直樹館長から森林散策のお誘いを受けた。なんでも、ドーム近隣の森にトレイルを作る森林整備が行われているらしい。自分のペースで大丈夫というので、参加することにした。

 当日集まったのは、プロ仕様の草刈り機に電動のこぎり、チェーンソーなどを携えた様々な分野の精鋭たち。「腕に覚えあり」のまさに開拓団!?

 散策という言葉からイメージしていたのとはだいぶ違う。麻痺(まひ)のある身体では足手まといになるのでは…と不安がよぎる。と、そこに一般社団法人INCREW(インクルー)の齋藤浩司さんとともに登場したのが、水陸両用のアウトドア車いす「ヒッポキャンプ」。でこぼこ道も楽に乗り越える。障害を持つと諦めなくてはいけないことが増えるが、これなら健常者と同じような体験ができる。

 この森をどんな人でも楽しめるグローバルな場所にしたいと考えていた館長がマッチングしてくれた。私がモニターとなって試乗することで、整備の目安になる。楽しくも大事な役割を与えてもらった。

 皆さんの仕事っぷりが素晴らしく、作業は順調に進んだ。立ち枯れの木を倒し、笹(ささ)を刈り、木に巻き付いた蔓(つる)を切り、鬱蒼(うっそう)とした森がとても明るくなった。晴れた日には木漏れ日が降り注ぐだろう。苔(こけ)で覆われた倒木はもふもふして何とも言えない気持ちよさ。完成が待ち遠しい。

 神鍋の緩やかな地形を生かした但馬ドームの森林トレイルは、8月31日、9月1日の「ドームdeアウトドアアクティビティ」でお披露目予定。

 問い合わせは、全但バス但馬ドームTEL0796・45・1900