若者たちが気軽に通える映画館や図書館が地域にあって、困ったときは安全な居場所にもなれば-。一般社団法人「ケアと暮らしの編集社」が、映画館「豊岡劇場」(豊劇、豊岡市元町)と協力し、10代のための新たな居場所づくりを進めている。同法人の活動拠点である私設図書館「だいかい文庫」(同市中央町)と豊劇を10代限定で定期的に開放し、自由に過ごせる時間を設ける。同法人の関連事業も含めて活動を続けられるよう、寄付を募っている。(阿部江利)
■飲み物100円、映画を無料で鑑賞
同法人は、養父市出身の医師守本陽一さん(31)が2020年に設立。暮らすだけで心身が健康になる地域づくりを目指し、「ケアするまちをデザインする」を掲げて活動する。孤独や孤立などの課題に対し、人や社会とのつながりを提供して状況を改善しようと、図書館やカフェなど気軽に立ち寄れる場所を運営しながら、専門職による相談支援をはじめ、さまざまな実践を重ねている。