関西を代表するスキー場の一つ「ハチ北高原スキー場」(香美町村岡区大笹)。鉢伏山(標高1221メートル)の北東斜面に開かれた全長4キロのゲレンデは、急斜面に手ごわいコブが続く「北壁」や大パノラマの「樹氷コース」など、多彩な14コースが人気だ。1月下旬の日曜日、スキー客でにぎわうハチ北の一日を追いかけた。(長谷部崇)
■午前6時 ゲレンデ駐車場E
高原の長い雪道を抜けてハイビームの車が1台、また1台とやってくる。そのたびに整理員が車を降り、赤い誘導灯を掲げる。
「忙しくなるのは午前7時、8時くらいからかな」と、整理員の滝端広文さん(60)=養父市八鹿町国木。駐車場の除雪も担当し、前夜も雪の状況を見に来たという。15センチくらい積もっていれば、駐車場を開ける午前0時までに重機を駆って除雪するそうだ。