煮込んだ肉や野菜を取り分け、ブイヨンをカップに注ぐ石田克己さん(左端)=香住高校
煮込んだ肉や野菜を取り分け、ブイヨンをカップに注ぐ石田克己さん(左端)=香住高校

 香住高校(香美町香住区矢田)で、フランスのリヨンで長年シェフとして働いた石田克己さん(63)=東京都=に学ぶ調理実習が開かれた。同校海洋科学科シーフードコースの2年生6人が、同国の伝統料理「ポトフ」を作り、料理や食材への理解を深めた。(伊藤颯真)

 同校特別非常勤講師で、旅館「かに楽座 甲羅戯」(同町香住区浦上)専務の藤原泰久さん(39)が担当する授業の一環。一流の技術や食材に触れてもらおうと、フランス留学の際に知り合った石田さんを招き、上田畜産(同町小代区神水)から食材として但馬牛の提供を受けるなどした。

 石田さんは肉を煮込む際に形が崩れないようたこ糸で縛ることや、臭みを消してコクを加えるためにさまざまなハーブを束ねた「ブーケガルニ」を用いることなどを紹介し、実演した。

 ポトフについて「フランスでもっともベーシックな料理。簡単だけど、アクを取るなどしっかり手をかけないとおいしくならない」と心構えを説いた。「フランス料理の特徴は素材そのままの味を凝縮し、無駄なく最後までいただくこと」とも話した。

 本来であれば、たっぷりの冷水に牛肉や牛骨を加えて加熱し、焦がしたタマネギやセロリ、ブーケガルニなどを入れて4時間煮込む。しかし授業時間に限りがあるため、前日に仕込んだブイヨンを使って料理を完成させた。生徒らは試食し、感想を言い合った。

 高山美空海(みそら)さん(17)は「一つの食材をどこまでも生かすことを大事にしていることが分かった。これまで経験したことのない香りや味が楽しめた。将来はパティシエになりたいので、フランスのことを少しでも知られてよかった」と話していた。