兵庫県丹波地域に本格的な春がやってきた。あぜや斜面に鮮やかな差し色が映え、見た目の美しさとともに甘い香りが漂う。桜の季節も始まった。まずは先導役の華やかなステージを楽しみたい。(秋山亮太、浮田志保)
■ミツマタ甘い香り、斜面に黄金色の波 丹波市の常瀧寺周辺
杉の木立を抜けて視界が開けた瞬間、斜面を埋め尽くす淡い黄金色の波が現れる。吹き抜ける涼やかな風に、甘い香りが溶け出す。
兵庫県の天然記念物「常瀧(じょうりゅう)寺の大イチョウ」(丹波市青垣町大名草)周辺で、ミツマタの群生が見頃を迎えている。ジンチョウゲ科の落葉低木。名前の通り枝が三つに分かれて育つ。
群生地は麓の常瀧寺から登山道を約1キロ登ったところにある。数年前、スギ林を切り開いたところミツマタが増えたという。
今年は1カ月ほど遅れての見頃。半球状に密集して咲く花が宙に浮いているかのように独特の景観を作り出す。伴知憲(ばんちけん)住職(69)は「優しい色をめで、心を癒やしてもらえたら」と話している。
4月中旬まで楽しめそうだという。山や境内整備のための志納金300円(高校生以上)を呼びかけている。常瀧寺TEL0795・87・5145
■丹精のスイセン3万9千本 丹波篠山の北沢田自治会が植栽
丹波篠山市北沢田の集落で約3万9千本のスイセンが見頃を迎えている。県道や農道沿いに黄や白の花が連なり、ドライバーやサイクリングで通りかかる人たちの目を楽しませている。
地域を盛り上げようと、北沢田自治会が2013年から毎年11月にスイセンの球根を植栽している。昨年は自治会員など30人で約1千個を植えた。
3月29日には、集落内で「第9回北沢田水仙まつり」が開かれた。オカリナの演奏や日本舞踊の披露があり、住民らが食事を楽しみながら交流を深めた。
同自治会は、こころ豊かな地域づくりに貢献したとして、県の善行賞「くすのき賞」を3月に受けた。稲川茂樹会長(78)は「スイセンを見た人から『元気をもらえる』と言われ、やりがいを感じている。植栽やまつりを通じて幅広い世代の住民が交流できているので、今後も続けたい」と目を細めた。見頃は4月中旬まで。
























