加古川市志方町岡の農家、田中秋雄さん(98)宅の軒先に、正月用の縁起物「串柿」など約千個の干し柿がカーテンのようにつるされている。畑で栽培した愛宕(あたご)柿を、娘や孫ら3世代で収穫し、皮をむいた。11月中旬にはひ孫が生まれ、「4世代で迎える正月が楽しみ」と目を細める。
干し柿を作ってみたいと30年ほど前、少し離れた畑2カ所に愛宕柿の木約20本を植えた。今年は豊作だといい、11月上旬、10日間かけて柿をつるした。串柿は左右に2個ずつ、中央に六つ並べ「ニコニコ、仲むつまじく」という願いが込められている。家族のほか、親類や友人に配るという。
12月20日には孫の高島依里さん(32)がひ孫の千歳ちゃん(1カ月)を連れて帰郷。一緒に干し柿の出来栄えを確認した。(増井哲夫)