加古川市志方町で野菜の無農薬露地栽培に取り組む農業法人「株式会社たかみくらファーム」が、規格外として市場に出せない作物の販路開拓に乗り出した。今夏の猛暑で野菜の表面にしわが寄ったり、虫被害で傷がついたりする事態が頻発。たまたま加古川産野菜の特設コーナーを展開していた大丸神戸店(神戸市中央区)のバイヤーに相談したところ、取り扱ってもらえることになった。同法人は「フードロスの取り組みとしてスーパーなどにも呼びかけていきたい」とする。(増井哲夫)
■虫被害のパプリカ、しわがあるトウガラシ
同法人は2020年に設立。落ち葉やもみ殻などを使った土づくり、農薬や化学肥料を使わない農法にこだわり、志方町6カ所の計約6千平方メートルで野菜やイチジク、ハーブなど約200品目を育てる。特に力を入れるパプリカは約250平方メートルで240本を栽培。150グラム以上を「加古川おひさまパプリカ」として売り出し、人気を集める。