【ソウル、ワシントン共同】韓国の趙顕外相は10日、ルビオ米国務長官とワシントンで会談し、米移民捜査当局が現代自動車などの工場で不法滞在や不法就労の疑いで多数の韓国人労働者を拘束、連行する映像を公開したことについて「深い憂慮」を伝達した。「多くの国民が衝撃を受けた」と指摘した。韓国外務省が発表した。

 趙氏は、今回の捜査対象となったのは「米国の製造業復興のため、技術やノウハウを伝えに来た」人たちだと説明。拘束されている労働者の早期出国や、将来の米国への再入国時に不利益を被らないよう強く要請した。

 ルビオ氏は韓国の対米投資を評価した上で、韓国側の要請に応えるべく「トランプ大統領が迅速な協議と措置を指示した」と答えた。

 米移民・税関捜査局(ICE)は4日、南部ジョージア州にある現代自動車などの工場で475人を拘束した。ICE高官は、就労許可のないビザで入国して働いたり、期限が切れたビザで滞在したりしていた者たちだと説明。手錠や腰縄をつけられ連行される人たちの映像を公開した。