ガザ北部で立ち上る煙=8日、イスラエル南部から撮影(AP=共同)
 ガザ北部で立ち上る煙=8日、イスラエル南部から撮影(AP=共同)

 【ワシントン、エルサレム共同】トランプ米大統領は8日、イスラエルとイスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザ戦闘を巡る和平計画の「第1段階」で合意したと交流サイト(SNS)で発表した。ハマスは9日、戦闘の「終結」とイスラエル軍のガザ撤収などを定めた合意に達したと発表した。トランプ氏は、ハマスが全ての人質を「間もなく」解放し、イスラエル軍がガザの一部から撤収することで合意したとしている。7日で2年となったガザ戦闘は終結への重大局面を迎えた。

 2023年に始まったガザ戦闘では、ガザ側の死者が6万7千人を超え、人道危機が深刻化。国際社会によるイスラエル批判は拡大の一途をたどっていた。今年6月のイスラエルとイランの交戦など、ガザ戦闘で高まった中東の緊張が緩和されるかどうかも焦点となっている。

 イスラエルのネタニヤフ首相は声明を発表。全人質が解放されるとして「外交的に成功した。イスラエル国家にとっての勝利だ」と主張した。イスラエル首相府は、ネタニヤフ氏がトランプ氏に謝意を示したと明らかにした。