【ブリュッセル共同】北大西洋条約機構(NATO)は15日、ブリュッセルの本部で国防相理事会を開いた。9月以降、ロシアの無人機などが相次いで加盟国領空を侵犯したことを受け、NATOは防空態勢を強化しており、さらなる対策について協議する見通し。
NATOは6月の首脳会議で、防衛費と軍関連インフラ整備費の合計を、2035年までに各国の国内総生産比5%に引き上げる新目標で合意。防衛支出の増加を求めてきたトランプ米政権のヘグセス国防長官も出席し、実現に向けて各国に要求を強めるとみられる。
ロシアが侵攻を続けるウクライナへの支援も議題の中心となる。国防相理事会後は、英国とドイツが共催するウクライナ支援国会合も対面形式で開催し、今夏に始まった欧州のNATO加盟国が米国製兵器を購入してウクライナに供与する新たな枠組みを利用し、巡航ミサイル「トマホーク」を供与する案も取り上げられるもようだ。
ロシアの多数の無人機は9月上旬にNATO加盟国のポーランドを領空侵犯し、同国に展開していたオランダのF35戦闘機が一部を撃墜した。