1995年8月15日、戦後50年談話を発表する村山富市首相=首相官邸
 1995年8月15日、戦後50年談話を発表する村山富市首相=首相官邸

 1994年に発足した自社さ連立政権の首相を務めた村山富市氏が17日死去した。101歳だった。関係者が明らかにした。94年当時、村山氏は社民党の前身である社会党の委員長で、羽田内閣総辞職後の同年6月、自民、社会、新党さきがけ3党の連立政権樹立合意を受け、第81代首相に就いた。社会党出身の首相は片山哲氏以来、2人目だった。

 戦後半世紀にわたり対立関係にあった自民、社会両党の連立政権誕生は、その後の政界再編に大きな影響を与えた。

 首相就任を受け、日米安保体制堅持や自衛隊合憲、日の丸・君が代の容認などを表明し、社会党の基本政策を転換した。戦後50年に当たり「痛切な反省」や「心からのおわびの気持ち」を明記した首相談話を発表。被爆者援護法制定など戦後処理問題にも取り組んだ。95年1月の阪神大震災では、危機管理対応に批判が集中した。

 96年1月、首相退陣を突然表明。退陣後は社会党委員長に再選され、党の名称を社民党に変更するなど党勢の立て直しを目指した。

 2000年6月に政界を退いた。