インタビューに答えるスポーツ庁の河合純一長官
 インタビューに答えるスポーツ庁の河合純一長官

 10月1日に就任したスポーツ庁の河合純一長官が30日、共同通信のインタビューに応じた。指導者不足など実現に向けた課題が山積している公立中学校の部活動改革について「誰一人取り残さない。子どもたちに不安を与えないよう進めていくことが重要だ」と、地域の実情に即して対応していく姿勢を強調した。

 河合氏は長官就任前、部活動改革に関する国の有識者会議の委員も務めていた。少子化で学校単位の部活動が成り立たない地域がある現状を踏まえ「社会構造の変化に、早め早めに手を打っていく必要がある」と改革の必要性を指摘。教員時代に部活動の顧問を務めた経験もあるが「今の現場を十分把握しているわけではないので、できるだけ現場を直接訪れ、意見交換したい」と積極的に視察する意向を示した。

 15歳で全盲となった河合氏は、創設10年を迎えたスポーツ庁で、パラリンピアンとして初めて長官になった。トップ選手の強化支援から、部活動を含めた草の根の環境整備まで、幅広い政策のかじ取り役を担う。