アフリカの島国マダガスカルで、政府に抗議するZ世代の若者のデモに乗じた軍部隊が権力掌握を宣言して14日で2カ月。若者らは当初、クーデターを歓迎し、混乱は収まった。だが、軍が樹立した暫定政権に若者の声が十分反映されていないと不満も募らせている。
若者らは9月下旬以降、慢性的な停電や断水に反発してデモを激化させ、治安部隊との衝突で20人以上が死亡した。デモに参加したラマナコアリ・フロンキさん(26)は取材に、停電や断水は「改善された」と語った。地元住民によると、大学の周囲には太陽光発電設備や井戸が設置された。暫定政権が若者の懐柔を図ったとみられる。
クーデターを主導した軍のランドリアニリナ大佐は暫定大統領就任を宣言。実業家を暫定首相に任命し、10月下旬に暫定内閣が発足した。民間人を多く指名したが、Z世代の登用は見送られた。
Z世代側は暫定首相の人選に事前協議がなかったと批判。フロンキさんは「若者は求めていた地位を得ていない」と強調。Z世代の声が聞き入れられなければ再びデモに訴えると語った。(ナイロビ共同)
























