再生医療ベンチャー「サイフューズ」のバイオ3Dプリンター=15日午後、京都市左京区
 再生医療ベンチャー「サイフューズ」のバイオ3Dプリンター=15日午後、京都市左京区

 京都大や再生医療ベンチャーの「サイフューズ」(東京)などは15日、手の指などの神経を損傷した患者に対し、他人から採取した細胞を使い、バイオ3Dプリンターで作った組織を移植して神経再生を促す医師主導治験を2026年1月から始めると発表した。他人の細胞をもとにするため、患者の負担軽減になると期待される。

 京大病院の池口良輔教授らのチームはこれまで、患者自身の皮膚から採取した細胞を使い、神経を通す「導管」をプリンターで作って移植し、再生を促すことに成功。数年以内には国の承認を得て実用化したいとしている。チームが注目したのは、新生児のへその緒から採取した臍帯由来の細胞。多様に変化し、組織修復能力がある。