中国の対日レアアース輸出の状況
 中国の対日レアアース輸出の状況

 【上海、北京共同】レアアース(希土類)を販売する中国の国有企業が、日本向けの新規契約を結ばない方針を一部の日本企業へ伝達したことが10日、関係者への取材で分かった。既存契約の破棄も検討しているという。中国政府は今月、日本の軍事力向上につながる軍民両用品目の対日輸出規制を強化すると発表していた。日本企業がレアアースの取引を拒否されたケースが確認されたのは初めて。

 日本渡航自粛を皮切りに始まった中国による経済的威圧の影響は、ハイテク製品の製造に欠かせない戦略物資であるレアアースに波及した。

 日本政府は、レアアースの販売を拒否したり自粛したりする動きが中国企業全体に広がらないかどうか注視している。

 関係者によると、レアアースを輸出する一部の中国国有企業は対日輸出規制を強化する6日の政府発表の直後、新規契約を結ばない方針を決めたとされる。半導体などに使われるレアメタル(希少金属)の新規契約も結ばないという。

 日本の商社の担当者は「輸出に必要な中国政府の審査が厳格化され、手続きに時間がかかっている」と明かした。