【ロンドン共同】英上院(貴族院)は10日、上院議員の世襲制度を廃止する法案を可決した。貴族社会を象徴する地位の継承制度で14世紀ごろから続くが、労働党政権が特権の撤廃と議会の近代化を目的に成立を目指してきた。英メディアによると、議会の今会期末となる5月ごろにも廃止され、世襲議員84人の大半が引退を強いられる。
世襲議員枠は1999年、ブレア首相率いる労働党政権時代に600議席以上が削減され、92議席が残っていた。2024年7月に政権与党に返り咲いた労働党が廃止に着手し、同年11月に下院で可決されたが、当事者が多い上院で反発があり審議が難航していた。
一部の世襲議員は制度廃止に伴い、首相の指名に基づいて国王に任命される「一代貴族」に転身する可能性がある。
世襲議員には公爵や伯爵が多く、1815年にナポレオン軍をワーテルローの戦いで破って英雄視されるウェリントン公爵の子孫もいる。政府は可決を受けて10日、世襲制度は民主主義的ではなく、時代遅れだと強調した。
























